1948〈少年時代 34〉

少年時代における対人関係や、社会的な適応が、身体の成熟の度合いによって大きな影響をうける。ただし、そうした身体の成熟の度合いと、その少年少女の内面にひそむさまざまなモーティヴェーション、自己観、その対人関係となると、これはむずかしい。

たとえば少女の場合、身体的に少年よりも早熟なことが多く、性的なことを含めていろいろなことに興味をもつだろう。また、早熟な少年は、そうでない少年(かりに晩熟な少年といっておく)とは、その行動や評判などに差が出てくる。
そして、身体的に発達が遅れた少年少女(たとえば、私のようなチビ)は、からだの魅力、身だしなみ、気どりのなさなどの点で、早熟な少年少女たちよりも劣っている。そのかわり、愛想のよさ、他人の注目を浴びたがったり、子どもっぽさ、何かに対する熱心さにおいてすぐれている。

むろん、これは一般論にすぎない。しかし、チビのほうが、落ち着きがなくて、さわがしい、子どもっぽい、ときにはみっともない行動をとる、といったマイナスの面が見られる。