映画を見つづけてきた。つまり、さまざまな女の愛の姿を見届けてきたことになる。
『獲物の分け前』のジェーン・フォンダ。息苦しいほどエロティックな愛。『巴里祭』のアナ・ベラ。可憐な花売り娘の愛。あるいは、『殺意の夏』のイザベル・アジャーニの狂気の愛。『天井桟敷の人々』のマリア・カザレスの報われない愛。
いつか私は書いたのだった。ひとはときとして愛するひとのなかに永遠をもとめる、と。(「フリッツィ・シェッフ」)愛はある情緒(エモーション・パルティキュリエール)のなかに永遠をかいま見ることにほかならない。だから、ほんとうの愛がいつまでもつづくことを心のどこかで、ほんのわずか信じたとしても無理ではない。