1908 〈少年時代 1〉

2021年5月、コロナ・ウイルス、いまだ艾安(がいあん)におよばず。新型コロナウイルス・パンデミックが世界的に流行している。
つい年前には誰も予想しなかった社会の激変が現実のものとして、いまや私たちの前に立ちはだかっている。

アメリカは、ロシアのサイバー攻撃にさらされている。
ブラジルは、コロナ・ウイルスの感染拡大にボルソナロ大統領が窮地に立たされている。あまつさえ、ミャンマーの国軍のクーデターで、国内戦の様相を呈している。中東では、イスラエルとパレスチナのガザ紛争が、イスラエルの報復空爆と、パレスチナの反撃を惹き起している。イランは、ハメネイの下で、大統領の後任をめぐってはげしい政争が起きている。そのイランの「革命防衛隊」が、アメリカの「コースト・ガード」に異常接近したため、威嚇射撃を行った。ペルシャ湾でも、アメリカ軍はイラン艦艇に対して警告射撃を行っている。

こういう時代にどう対処すべきか、とか、かくあるべきだという言説が輻輳している。
いずれもただしい意見と思われるが、いつしかそうした言説を押しつけられることに息苦しさをおぼえるようになった。

後世の歴史家はこういう事態をどう見るだろうか。