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(つづき)
 サラ・ブライトマンが「エビータ」をカヴァーしている。「ジーザス・クライスト・スーパースター」をロシアのリューバ・カザルノフスカヤがうたっている。これまた堂々たる歌唱力で。サラの「エビータ」は、いささか宗教音楽のような清純さを感じさせるが、リューバのほうは、かなりねっちりした感じがある。イタリア語と、ロシア語の違いだけではなく、ソプラノとしての資質の違いまで想像させる。

 私はリューバのファンだが、おなじ「ジーザス・クライスト・スーパースター」なら、ブロードウェイ・オリジナル・キャストのイヴォンヌ・メリマン(ハワイ出身)のほうがずっといい。

 艾 敬(アイジン)が、加藤 登紀子の「川は流れる」を「河在流」として、沖縄の「島唄」を「島上」として歌う。
 フェイ・ウォンが、まだシャーリー・ウォンだった頃のCDを聞いて、はじめてアジア・ポップスに関心をもったが、フェイ・ウォンは中島 みゆきをカヴァーして、一躍、人気を得た。
 もう、誰の記憶にも残っていないだろう。

 やや遅れて、田 震(ティエン・シン)が、吉川 晃司をカヴァーして、歌手として大きな展開を見せるのだが、もう誰もおぼえていないだろう。

 ただ、私は考える。いま、日本のポップスをカヴァーする歌手がどこかにいるのだろうか。