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ゾッとした。

2015年、日本に食料の輸入がすべてストップしたら。農林水産省が発表したシミュレ-ションでは、
主食のコメが、朝食・夕食 それぞれお茶碗に1杯だけ。ただし、これは理論上のことで、実際の朝食・昼食は、ジャガイモ、サツマイモが代用食。
お味噌汁は、2日に1杯だけ。
おかずは、夕食に、焼きサカナが一切れ。
肉は、9日に一度。
タマゴは、1週間に1個。
牛乳は、6日に、コップ1杯。

ゾッとした理由は・・・この予測は、日本の食料の自給率が、現在の40%から45%にふえたという仮定が前提になっていること。
ある小学校では、子どもたちに「飢餓でくるしむ国の人々とおなじ量の食事をする」体験学習を行っている。      → (’6.9.16.「読売」16面)
1食分は、普通の10分の一から5分の一の量、1食は約113キロカロリ-として、1人あたりのブタ肉が、約10グラム。
ご飯やジャガイモなども、ほんの二口か三口で食べてしまう。

こうした「現実」が、たとえシミュレ-ションにせよ、「仮想的」ではなく「蓋然性」のつよい「問題」として農林水産省が発表したことに注意すべきだろう。
私たちは、いつこういう状況にさらされても不思議ではない。そう聞かされれば誰でもゾッとするだろう。
だが、私がゾッとしたのは、もう少し違うことなのだ。    (つづく)