明治の欧化を想像する。明治六年頃に流行した唄に、
おいおいに開けゆく 開化の御世のおさまり
郵便はがきで 事たりる 針金たよりや 陸(おか)蒸気
つっぽに 靴はき 乗合馬車に 人力くるま
はやるは安どまり 西洋床に 玉突き屋
温泉は 日の丸ふらふら 牛肉屋
日曜どんたく 煉瓦づくりに 石の橋
針金たよりは、無線電信。陸(おか)蒸気は、汽車。つっぽは、洋服。安どまりは、いまでいうラブ・ホテル。明治6年に、もうビリヤ-ドが流行していたんだね。西洋床でザンギリにしたハスラ-もいたに違いない。