1847(2020年4~5月の記録)

2020年5月3日(日)、コロナ・ウィルスによる新型肺炎の感染拡大がとまらない。日本国内の死者数が500人を越えた。

つい先月だったが、中旬からは、週に100人を越えるペースだったが、4月28日に400人を越えて、わずか4日後には、500人を越えた。

ここにきて、「緊急事態宣言」は、さらに延長されることになった。

私は、平凡な作家だが、この中国コロナ・ウイルスの猖獗(しょうけつ)をみながら、きたるべき「コロナ後の世界」について、私なりに考えてきた。私などが考えたところで、何の意味もないと承知している。しかし、これは、誰の意見でもない。あくまで平凡な作家のつぶやきにすぎない。

1年前、(2019年5月)、私は「ADIEUの前に」というエッセイを書いた。
平成の時代が終わって、まさに令和改元の時期、田栗 美奈子のインタヴューにこたえたものだった。

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……世界全体も大きく転換していきそうですが、これからの時代をどう予想されますか。

令和の時代、まずオリンピックは成功する。だが、私たちが想像もしなかった激甚な変化が起きるだろう。一時的な経済的な見せかけの繁栄の背後に、さまざまな衰退、おそろしい影が迫ってくる。
オリンピック以後の日本は、インターネットTVなど、国民のネット化ともいうべきシステムの進行がひろがる。周波数のオークションなど放送の規制がゆるみ、テレビは外国資本が圧倒的に進出して公益性を失ない、ひいては日本固有の文化はますます衰退する。   (1)

まず。2030年代初期~40年代後期に、国難ともいうべき重大な危機が日本を襲うだろう、と考える。(断っておくが。私は東日本大震災を国難とは見なかった。)国難の規模の大きさは、南海トラフ地震を超えるほどのものになる可能性がある。        (2)

日本は、7年後に、国力が落ちて、現在(2019年)のEUにおけるスペイン、イタリア以下)二流国以下に落ち込むおそれがある。
そういう時期の国民のモラルは、なんとしてでも盛り返さなければならないが、日本人にそれだけの気力が残されているかどうか。    (3)

私は、今後の日本の将来についてはかなり悲観的なのだ。(4)

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私のインタヴューは、「NEXUS」25周年記念号(2019年6月)に発表されたが、私が予想だにしなかった事態が、1年後に現実のものになっている。

私は、おのれの不明を恥じながら、この発言を訂正したいと思う。

(つづく)