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ゴルフ。「ビュイック・インタナショナル」のラスト(06.1.30.)。タイガ-・ウッズを見た。プレイ・オフ。この16できまらないと、つきの17(422ヤ-ド)に持ち越す。相手はジョゼ・マリ-ア・オラサバル。39歳。最初にバンカ-。
タイガ-・ウッズはクラブを握りながら下唇に舌を走らせる。癖なのか。緊張しているのか。クラブをふりおろす。青空に白球がまっすぐ飛び去ってゆく。
はじめにバンカ-に落としたオラサバルの第二打は、みごとにピンに寄せた。ふつうでは考えられないようなプレイ。ギャレリ-がどよめく。Masterpiece! そんな声が飛ぶ。これでオラサバルの勝利を確信したのか、ギャレリ-の多数が、早くも17コ-スに移動しはじめている。タイガ-は表情を変えない。
だが、つぎのオラサバルの第三打はピンのへりをかすめて外れた!
驚きと失望。タイガ-への称賛が大気をゆるがす。
タイガ-・ウッズが白い歯を見せた。このゴルファ-は、顔つきがずいぶん変わった。堂々たる体躯は中年のオジサンだが、無数に修羅場を切り抜けてきた芸術家の顔といっていい。
タイガ-・ウッズ(30歳)、今年の開幕に優勝。4回目。通算47勝。
ゴルフにまるで関心のない私も見ていてドキドキした。勝負の世界には、こういう緊張したシ-ンが見られるからすばらしい。2位はオラサバルとネ-サン・グリ-ン。日本の丸山 茂樹は-3、28位。