今年の夏、ふと思いついて、エンリコ・カル-ゾ-を聞いてみた。(CARUSO SINGS AVERDI・RCA/BMG)100年も前の録音。メゾ・ソプラノは、エルネスティ-ヌ・シュ-マン=ハインク。カル-ゾ-はたしかに不世出のテナ-だが、今の私にはピンとこない。そこで、「トロヴァト-レ」を聞き終えてすぐに、
おなじ「トロヴァト-レ」をプラシド・ドミンゴできいてみた。ズビン・メ-タ指揮。(RCA)やはり、圧倒的にドンゴのほうがいい。とくに相手がレオンティン・プライスで、声の輝きがすばらしい。ついでに、ミルンズ、コッソットでも聞きなおしてみた。
音楽の違いばかりではなく、カル-ゾ-とドミンゴを聞き較べる。カル-ゾ-とミルンズ、コッソットとドミンゴを聞き較べる。エルネスティ-ヌとコッソットを聞き較べる。こんなことが、いとも簡単にできてしまうことにいまさらながら感心した。