1693 私のキャサリン・マクフィー論【7】

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【7】

「ヒステリー」というタイトルのアルバムなど、聞いたこともなかった。

ヒステリーは、精神的な不安や、内面の葛藤(コンフリクト)が、自分でも抑えきれなくなって、そのままからだの病的な症状としてばげしくあらわれる状態。サイコパシイ。ヒステリ-状態になると、はげしい痙攣を起こしたり、過呼吸や、幼児化といった現象が起きるらしい。普通は女性に多く見られるのだが、性的なヒステリアは、個人の性生活にかかわるコンフリクトの結果による。
ヒステリアということばは、ギリシャ語で子宮を意味するフステリコスに由来する。古代ギリシャ人にとって、女の性生活はヒステリアという副次的なフラストレーションを含意していたためらしい。
このCDには、キャサリンの精神的な不安、葛藤が、自分でもどうしようもない状態として表現されている。
もともとヒステリーは、比較的、小さなProvocationに対する過剰に暴力的な反応だろう。たとえば、学校の授業がおもしろくないという理由で不登校や投身自殺をする少女は、ヒステリーと見ていい。

キャサリンの「ヒステリア」は、こうした「ヒステリー」の不条理を主題にしている。

全12曲。