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ところが、「SMASH 2」では、「ボムシェル」がブロードウェイ公演にむかって順調に出発するのではなく、公演のためマフィアに資金を仰いだという密告があって、国税庁の調査が入る。このため、「ボムシェル」のブロードウェイ公演は挫折する。
そればかりでなく、「SMASH 2」は、スキャンダルまみれになってしまう。

「SMASH 2」では、脚本家「ジュリア」(デブラ・メッシング)は離婚する。「ボムシェル」のつぎの仕事をめぐって「トム・レヴィット」(クリスチャン・ボール)と対立する。「アイリーン」は夫の「ジェリー」の妨害で、公演の資金集めに苦労する。

演出家の「デレク」(ジャック・ダヴェンポート)は、トニ-賞女優の「ヴェロニカ」(ジェニフアー・ハドソン)の、一夜限りの公演の演出を引き受けるが、突然、女優5人にセクシュアル・ハラスメントで告訴されたり、つぎつぎに不運に見舞われる。

「ボムシェル」から離れた「カレン」は、自分が見つけた若い作曲家「ジミー」(ジェレミー・ジョーダン)、作詞家「カイル」(アンデイ・ミータス)のチームの新作ミュージカル、「ヒット・リスト」の上演を応援する。このミュージカルの演出を「デレク」がひきうけたことから、「ヒット・リスト」はオフ・ブロードウェイで上演されることになる。

たいていの場合、ドラマは、ショー・ランナー(全体のストーリーの流れ、登場人物の「設定」をきめる)を中心にして、それぞれのパートを脚本家(オペラのリブレティシスタ、ミュージカルの作詞家)に分担させて、脚本を仕上げて行く。その場合、それぞれの演劇観、ドラマトゥルギーの違いから、脚本家に書き直しをさせることはめずらしくない。
「SMASH 2」の、大きな特徴は、「2」のプロデューサーズが「1」より、圧倒的にふえていること。つまり、あたらしいプロデューサーズを多数起用していること。
むろん、ドラマのあたらしい「展開」のために必要な措置だったかも知れない。
だが、「2」のプロデーサーズがふえたことは――もとのプロデューサーズ、ジム・コ
ーリーズ、マーク・シャイマン、スコット・ウィットマン、クレイグ・ゼダン、ニール・メロン、ダリル・フランク、ダスティン・ファルヴェイなどの位置を相対的に低くすることにあったと見ていい。

「SMASH 2」の、もうひとつの大きな特徴は、それぞれのストーリーに別々に多数の女性脚本家を起用していること。
この結果、「SMASH 2」は、「1」の、あのいきいきとしたドラマとしての緊張を失ったと私は見ている。

「1」が、はじめから好調なすべり出しで、視聴率が非常によかったために、NBCははやばやとシリーズ化を考えた。
ほんらいなら、そのまま、テレサ・リューベックが、ひきつづいてストーリーを考えるべきところを、視聴率を維持しよう(または、もっと高めようというもくろみから)、NBCは「SMASH 2」をジョシュア・サフランに委任したと見ていい。

「SMASH 2」失敗の責任は、「1」の制作者、テレサ・リ-ベックを降板させ、ジョシュア・サフランに交代させたNBCの幹部にある。