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2012年5月11日、東京電力は、家庭向けの電気料金の値上げを政府に申請した。7月1日から、平均10・28%の値上げという。
これで、消費税が10%になったら、庶民はダブル・パンチどころではない。

ところで――東日本大震災が起きる直前、私は、ある予測に驚かされた。

2010年、動画コンテンツといった大容量のデータ通信需要がぐんぐん増加していた。つまりは、ネットワークを行き交うデータ量が急激に拡大していたことになる。

通信ネットワークを往来するデータがふえる。当然、ITC機器の電力の消費量もふえる。それも、算術級数的にではなく、幾何級数的にふえる、という予測だった。

当時、経済産業省の試算によれば――
インターネット内の情報通信量は、2025年には、2006年の190倍になると予測されていた。

そこで、電力の消費量も激烈にハネあがる。
2010年には、5000万khw。日本全体の電力の消費量の5%以上。

これが、2010年以後にも増大しつづけていた。

ここで、東日本大震災が起きた。

現在、国内で稼働する原子力発電所は、ゼロ。さて、どうするのか。
私は、当時の経済産業省の試算――(インターネット内の情報通信量が、2025年に、2006年の190倍になるという予測)が、現在、どうなっているのか知りたい。
私は、ここに、日本の大きな危機が顎(あぎと)を開いて待っているような気がする。
どこかの牝鶏はサバサバと、日本は二流国でいいではないか、とヌカすだろうが、この問題の処理をあやまれば、牝鶏の予言をまつまでもなく、あと10年以内に、日本はまちがいなく三流国に転落する可能性がある。