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この6月5日(日)昼の12時、親しい仲間たちに集まってもらった。
駅前(東口)から、バスに乗って、終点でおりて、放射線の降りそそぐ緑地でお弁当をつかって、さて、北にむかって、しばらく歩く。いずれは冥土につづく死出の旅。もっとも、せいぜい30分ばかり。

この付近、古代の古墳群のわきの自然歩道をたどっても、せいぜい2時間のコースにすぎないので、ピクニックともいえないただのお散歩コース。

このあたり、かすかに戦前の面影を残しているが、まさかホトトギスがいるはずもないが、せめて古句の風流を思いうかべれば、

 

ホトトギス 何もなき野の 家構え

西ひがし 泣くべき夜あり ホトトギス

われ汝(なれ)を 待つこと久し ホトトギス

されば青葉・若葉の詩趣や、如何(いかん)。

一いきれ 蝶もうろつく 若葉かな

桐の葉の 悠々然と 若葉かな

若葉して 中ぶらりんの 曇りかな

 
その程度の詩趣、盃いっぱい程度はあるかも知れない。アハハ。
この「遠足」の趣旨は、ある石碑を皆さんに見ていただくことが目的だった。

 

たまゆらの いのちのきわみ ゆめのごと
季節(とき)のながれと 花のうつろい

こんなものは笑いものになるのがせいぜい、と知ってのうえの艶のすさび。
 
 
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『お梅さん』 オノト・ワタンナ  著  中田耕治 訳

柏艪舎(はくろしゃ)より、2011年6月下旬発売予定