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ソヴィエトについて書かれた本は無数にある。ほとんどはもう読む必要もない。私も読まない。それでも、これまで何度も読み返した本が何冊かある。
ジッドの「ソヴィエト紀行」と「紀行修正」、ソルジェニーツィンの「廃墟のなかのロシア」、ナターリア・ギンズブルグの「暗い昼、あかるい夜」、トロッキーの「裏切られた革命」、シャリアピンの「自伝 蚤の歌」など。
それぞれ違った思想、違った立場から書かれたものだが、じつにさまざまなことを「発見」する。あらためてロシアの「現在」を考えるのが私には必要なのだ。