こんな詩がある。
明代の短編集、『清平山堂話本』のうち、「合同文字記」の入話(オープニング)の詩を、私が勝手にパラフレーズしたもの。
食事には お塩と お酢をひかえめに
顔を出さずにすむ場所は うっかり出かけないように
人に知られたかったら 「学問のすすめ」でも書きとばす
人目につきたくなかったら せいぜい 何もしないこと
最後の一行は、漢の枚乗が、呉王をいさめたときのことば、「人に聞かれたくなければ言わぬこと、人に知られたくなくばなさぬこと」にもとずいているという。
おもしろい。
これからしばらく、暑さしのぎに中国詩の自由訳でも試みようか。