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 アメリカの金融システム不安が再燃して、世界じゅうの株式市場が混乱した。
 ニューヨークで、ダウ平均が、いっきに7000ドルの大台を割り込み、一時、前週末から307・76ドル安。6755ドル・17ドルまで値下がり。(’09.3,3)  こういうシーンをテレビで見ていると、ワクワクしてくる。
 東京市場でも、みるみる大幅に下落して、一時、7088円47銭まで下がった。
 アジア市場もおなじ。香港のハンセン指数が、前日終値比、2・84パーセント安。シンガポールの指数が、1・56パーセント安ではじまり、いずれも、今年の最安値。
 韓国の指数は、2・45パーセント安で、取引がはじまり、一種の基準値である1000ポイントを下回った。

 株式に無関係(つまり貧乏)な私が――こういうことを記録しておくのは、将来、誰かがこれを読んで、何か感じることがあるかも知れないと思うから。
 テレビで見ていてワクワクした。自分が、現実に大不況を見届けているような気がしてきた。こんな機会はそうそうあるものではない。

 12年ぶりに記録的な安値をつけたニューヨーク、その余波を受けている東京、アジア市場。ここに見られるのは、「この金融危機がいつになったら終わるのかわからない」という不安だろう。
 オバマ新大統領が登場して、AIG、シティーグルーブ、GMなどに、巨額の政府援助をあたえた。しかもなお、支援をうけた企業の低迷はとまらない。

 世界の市場で、消費の落ち込み、雇用の悪化、実態経済が雪崩をうってくずれ、しかも金融システムへの不安がからんでくる。
 日本の文学などどうでもいい。こういう時代に、アメリカ、ロシア、中国で、どういう作家が登場してくるか、つよい関心をもっている。

 こういう時代だからこそ、新しい作家の登場につよい期待が私の内部にはある。
 これまた老いぼれのたわごと、これまたなんとも滑稽な図柄ですが。(笑)