シェイクスピアの『リア王』が、ハリウッドで映画化されるらしい。
「リア王」は、アンソニー・ホプキンス。三人の娘たちは、グウィネス・バルトロウ、ナオミ・ワッツ、キーラ・ナイトレイ。
監督は、「スウィング・ヴォート」が公開されたばかりの、ジョシュア・マイケル・スターン。
最近のハリウッド映画にほとんど関心をもたない私でも、つい期待したくなる。「リア王」がアンソニー・ホプキンスでは、およその見当がつくので見たくもないが、グウィネス・バルトロウ、ナオミ・ワッツ、キーラ・ナイトレイたちは、ぜひ見ておきたい。
はじめてアンソニー・ホプキンスを見たのは「冬のライオン」だった。
ピーター・オトゥールの「王」と、キャサリン・ヘップバーンの「王妃」が、三人の息子の誰をつぎの国王にするかで、モメている。このとき、ろくでなしだが、いちばん度胸のいい息子が、ほかの兄弟にむかって宣言する。
「おれはつねに兵士にして、ときに詩人、将来は国王になる!」と。
のちの獅子心王、「リチャード」。
アンソニー・ホプキンス、ときに31歳。今思い出しても、凄い役者だと思った。
その後のアンソニーは、まさに名優といっていいのだが、「羊たちの沈黙」、「ドラキュラ」、「日の名残り」と見てきて、最近のアンソニー・ホプキンスのシェイクスピアものなら、だいたい想像がつく。
アンソニーの器量では、昔のジョン・ギールガッド、ローレンス・オリヴィエ、ラルフ・リチャードソンなどにはおよばない。
そういえば、シャネルの「ココ・マドモアゼル」のCMに出ていたキーラ・ナイトレイにかわって、エマ・ワトソンが起用されたとか。
おやおや。
あの可愛らしい「ハーマイオニー」が、もう、そんなお年頃なのか。