最近は映画をあまり見ないのですか、と聞かれた。やっぱり見なくなりましたね、と答える。とくに、ハリウッドの映画を。
テレビで「トゥームストーン」(サイモン・ウェスト監督/01年)を見た。
当時、「チャーリーズ・エンジェルス」などの女戦士ものが流行していたので、そんな1本だったらしい。テーマは惑星直列にからむ秘宝の奪いあい。セクシーな美女が、冒険につぐ冒険、ハラハラドキドキのスリル満点。期待したのだが――
ジョン・ボイドがヒロインの父親をやっているので、つい、見てしまった。これは、ほんのおつきあい程度。
私はけっこう三級電影片迷なので、セクシーな美女の冒険、ハラハラドキドキのスリルは大好き。
つまらない映画も見て、ああ、つまらなかった、とつぶやくのが趣味だが、「トゥームストーン」ぐらいつまらない映画を見てしまうと、何もいえなくなる。
似たような「女戦士アクション」ものでも、香港映画のほうがはるかに高級だよ。女優だって、林 青霞(ブリジット・リン)、張 曼玉(マギー・チャン)は別格としても、呉 辰君(アニー・ウー)、呉 君如(サンドラ・ン)、邱 淑貞(チンミー・ヤウ)、すばらしい女優たちがいくらでもそろっている。
「トゥームストーン」は、公開されて1カ月もしないうちにもう忘れられてしまうジャンク映画。サイモン・ウェストは、まったく無能な監督。アンジェリーナ・ジョリーも魅力のない女優だった。
ハリウッドも落ちたものだなあ。