私はあまり退屈しない。退屈したときは、なにかしら消閑の手段を考え出すから。
どうしても退屈したときは、へたな絵でも描けばいいし、CDをつぎからつぎに聞きつづける。もし若かったら、私はテレビゲームにハマっていたに違いない。
ほんとうに退屈したとき、本を読むことはない。そんなときに、本を読んでも退屈するだけだから。退屈したときは、誰かしらの退屈なセリフを思い出すようにする。
たとえば「諸君、この世は退屈だ」とボヤくのが私には似つかわしい。「フレスターコフ」のセリフ。
だが、一方で、
「誰だ、この世が退屈だなんてヌカすやつは!」
といい放ってみたい気もする。
アルセーヌ・ルパンのセリフ。