やがて、私の「日記」の連載も終わった。
そのとき、つづけてブログを書きはじめようと思ったが、あい変わらず何も書くことがなかった。
あたかも平成という時代が終わろうとしていた。
3年経った。それなりに長い歳月でもあったが、今、振り返ってみれば、作家としてはただ平凡な日々を無為にすごしてきただけだったと思う。
当然ながら、思考力も衰え、記憶もうすれて、ただのボケ老人になってゆく。
いつの時代も、それなりの不安や緊張を感じてきた。まだ記憶に刻みつけられている多くのことどもがある。
何かを見ればいつも何かを思い出す。
そのできごと、人々とともに私自身に刻まれた歳月を思い起こすのは、それだけ私が老いたということでもある。しごく平凡な感慨にすぎないのだが、ブログに書きとめておけば、誰かが読んでくれるかも知れない。
たしかに、さまざまなことがあった。そんな私の感慨などをよそに、確実に一つの時代が過ぎ去ろうとしている。
明日、明日、さらに明日と
一日々々が のたりとした足どりで這いずってゆく
これもシェイクスピア。
そして、昨年末、友人の安東 つとむが亡くなった。
(再開 3)