1771 〈1977年日記 18〉

77年6月03日

朝、9時15分、百合子を通町まで送って行く。いよいよ、アメリカに出発する。
9時半、「近畿ツ-リスト」の前に集合。
義母(湯浅 かおる)がコ-トを忘れたので、私がいそいで通町に戻って、ばあやさんからコ-トを受け取って、「近畿ツ-リスト」に戻った。
この旅行は、義姉(小泉 賀江)は参加しないことになった。しかし、賀江の知人たちもいっしょのツア-なので、百合子もいろいろな人に挨拶していた。

百合子は無事にアメリカに向かっている。

 

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77年6月05日

大工たちが休みなのに、別の職人がきた。戸袋がつくかどうか、という。新築の家については、百合子が指示している。結局、その職人は、できる範囲だけ仕事をして帰ってしまった。
百合子の不在で、食事に困った。
裕人のために、ライスカレ-を作った。登山で、食事を作ることはあるのだが、家族のために食事を作ることははじめてだった。

夜、裕人をつれて、「サイレント・ム-ビ-」(メル・ブルックス監督)と「スクワ-ム」(ジェフ・リ-バ-マン監督)を見に行く。
「スクワ-ム」のスト-リ-。アメリカの田舎町。30万ボルトの高圧電流が地面に流れたことが原因で、ミミズの大集団が人間に襲いかかるパニック映画。両方とも、B級以下。こんな映画を見にくる客はいないらしく、映画館はガラガラ。

裕人といっしょに外出することがないので、「パルコ」の8階で食事。
今日は、裕人の誕生日だった。

 

 

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1977年6月6日(火)

裕人を学校にやったあと、何もしない。
たまたま、××××が「瞼の母」に抜擢されたシ-ンを見た。演出は、浅香 光代。
さすがに演技の質が違う。××××は人間的にはいやな女だが、演技は抜群という女優のひとり。
五月になって、たまたまこの日記をつけはじめたが、なんとなく書きつづけている。自分に興味のあることはできるだけつけておきたい。
ワシントンAP・・・アトランティス大陸とおなじように失われた大陸が太平洋にも存在した可能性があるという。これは、スタンフォ-ド大学の地球物理、アモス・ナ-という人の説。その仮説によると、今のオ-ストラリアより小さいが、2億年前に崩壊をはじめ、8千万年かかって分散し、主要な陸塊が周辺の大陸塊に組み込まれていったという。
この大陸が四方に散開する過程で、アメリカ(南北)、アラスカ、東北ロシア、日本、東アジアに陸塊がつよくあたり、その作用で、環太平洋山塊ができたのではないか、という。
こういう仮説にどこまで信憑性があるのかわからないが、考えるだけで楽しい。