1720 (私の歳時記・10)

歩いて5分の距離に公園がある。さして大きな公園ではないが、古代の蓮、大賀ハスで知られている。
このハスは、毎年、初夏の公園でうつくしい花を開く。

公園には、ハトや、カラス、スズメなどが棲みついている。
池に小さな島があるのだが、もともとは土に杭を打って盛土した浮島で、松などが植えられている。冬は雪にそなえて、何十本もの縄がかけられる。雪吊りである。

この島にカモメ、オシドリなどの渡り鳥がやってくる。image
池に並ぶ杭や、島の岸辺に群れをなして羽を休め、冬の日ざしを浴びている。

俳句の季題にも、初カラス、初スズメなどがある。

門の木の 阿房鴉も 初声ぞ       一 茶

大雪の はたとやみけり 初鴉      月 嶺

鱈(タラ)架けの雪に 鴉が黙りゐる   亜 浪

初雀 一つ遊べる 青木かな       春 草

公園を歩いていての一句。

浮島や 雪吊り松の 初あかり     耕 治

(私の歳時記・10)