歩いて5分の距離に公園がある。さして大きな公園ではないが、古代の蓮、大賀ハスで知られている。
このハスは、毎年、初夏の公園でうつくしい花を開く。
公園には、ハトや、カラス、スズメなどが棲みついている。
池に小さな島があるのだが、もともとは土に杭を打って盛土した浮島で、松などが植えられている。冬は雪にそなえて、何十本もの縄がかけられる。雪吊りである。
この島にカモメ、オシドリなどの渡り鳥がやってくる。
池に並ぶ杭や、島の岸辺に群れをなして羽を休め、冬の日ざしを浴びている。
俳句の季題にも、初カラス、初スズメなどがある。
門の木の 阿房鴉も 初声ぞ 一 茶
大雪の はたとやみけり 初鴉 月 嶺
鱈(タラ)架けの雪に 鴉が黙りゐる 亜 浪
初雀 一つ遊べる 青木かな 春 草
公園を歩いていての一句。
浮島や 雪吊り松の 初あかり 耕 治
(私の歳時記・10)