1718  (私の歳時記・8)

冬の公園。
たくさんの渡り鳥が、池に羽を休めている。

そればかりか、カラスやハトもこの公園をわがもの顔で縄張りをひろげている。

私の歩いている公園とは関係がないけれど、

冬ざれや 小鳥のあさる韮畠       蕪 村

冬ざれや 水田あたりの 夕烏      迂 呆

銀(しろがね)のうみ渡(わたる)もや 冬の月  抱 一

いずれも冬の名句だと思う。
「抱一」は、むろん、酒井 抱一だが、この句からまったく別の句を思い出す。

月影や 光あまねく 夏の海       輝 元

戦国武将、毛利 輝元が、大阪夏の陣に出兵したときの句という。輝元は、関が原の戦いでは、西軍の総大将だったが、大阪の陣では、徳川 家康に加担した。武将としての輝元に関心のない私だが、この句は、スケ-ルの大きいいい句。

(私の歳時記・8)