オリンピック開催前に、国交省と東京都は、永田町の国会議事堂の標識をあらためる、とした。
「国会前」は、KOKKAI から THE NATIONAL DIET に変更されたという。
東京メトロのホームでは、Kokkai-gijidomae というローマ字表記なので、これも変えられるだろう。
私は標識の改正に反対はしない。ただし、わかりやすくするためには、定冠詞のTHE は、少し小さくして、NATIONAL DIETという概念がはっきり分かるようにしてほしい。
そして、ローマ字表記は、日本語の発音に近いものにすべきだと考える。
「青梅」をOMEとした場合、外国人の発音は私たちの耳には、「おーめ」とは聞こえない。日本語の発音に近くするためには、遠慮なくアクセント記号を使うべきである。
ハイフン、アクサンテギュ、アクサン・シルコンフレックス、ウムラートなどの使用は、必要なのだ。
今度の標識の改正で、東京は、また変わって行く。
”A Londoner is in it,about it,but not of it,London is only a name,a mass of building or the network of thoroughfares.”
右は、英人が倫敦ならびに倫敦人について言へる所なるが、移して以て東京ならび
に東京児を評すべし。往時の江戸趣味なるものは日を追うて滅却し、今日の東京は
東北または西南より闖入したる田舎者の集合地のみ。趣味は田舎的に成下がれり。
これ勢の免るべからざる所か。
もし和田垣 謙三先生にして、七年後の東京を見そなわしたまうて、いかがおぼしめすや。