自分の生活にまるで関係のないニューズだが、ブログに書いておく。
1977年に、アメリカの宇宙基地から「ボイジャー」が打ち上げられた。木星、土星の観測が目的だったらしい。
その「ボイジャー」が、昨年(2012年)8月、太陽圏を飛び出して、星間空間という、未踏の空間に入ったと発表された。(2013年9月22日)
こういうニューズははじめから私の想像を越えているのだが――いろいろなことを連想してワクワクした。
まず、太陽圏について。太陽が放出する帯電性の、しかも超高速の粒子(太陽風)が届く範囲という。これも、私には想像もできないが、半径が180億キロメートル。
すごい距離だなあ。
「ボイジャー」1号は、その180億キロを越えて、時速6万キロで、190億キロあたりを飛んでいる。
星間空間というのは、恒星と恒星のあいだにある空間。太陽の光もほとんど届かない。そこにあるのは、水素ガスや、なんだか知らないけれど、チリみたいなものがチョッピリあるだけ。
ただ、太陽風がないため、宇宙のどこかから飛んできた電子が無数に飛び交い、その密度は太陽圏よりもずっと高い、みたい。
太陽から数兆キロ~~十数兆キロの場所に「オールトの雲」という領域がある。
ここが、太陽系の果て。
「ボイジャー」1号は、もう動力が尽きて、惰力で飛びつづけている。
通信用の電池も、2025年頃にはオシマイ。
「ボイジャー」1号は可哀そうだなあ。
そうやって、必死に飛びつづけて、「オールトの雲」のへりにたどり着くのは、300年後。その領域を通って、ついに、太陽系を走り抜けるのは3万年後。
300年後に、きみのことをおぼえている地球人はいないだろう。
私がワクワクするのは――3万年から以後に、ひょっとして別の宇宙人が、きみを「発見」した瞬間なのだ。その宇宙人は、きみを見て何を考えるだろうか。なんという幼稚なオモチャだろうか、とあきれるだろうか。あるいは、3万年か、4万年ぐらい前に、別の宇宙の下等生物が、こんなヘンなモノを送ってきたと判断して、さっそく返事をしようと、何かお返しを送ってくるだろうか。
それが地球に届くのに、また3万年か4万年ぐらいかかったら――
才能があれば、短編でも書いてみたいところだが。