もう六月になっている。
依然して、大震災とその被害のニューズに、心の晴れない日々がつづいている。
福島/原発事故にたいする政府の対応の遅さ、さらには放射性物質の飛散・拡大をできるだけ過小評価しよう、もしくは、隠蔽しようとする姿勢に、憤りをおぼえる毎日であった。
私のようなしがないもの書きでさえ、毎日、切歯扼腕していたといってもよい。
されども、桜花(おうか)すでに梢を謝して、緑林(りょくりん)影(かげ)濃(こまや)かならんとす。しばし、震災の憂鬱を忘れんとして、放射性物質のおよばざるところ、願わくば神韻を山林にたずねたり。渓流の岩にむせぶところ、涼味湧くがごとく、杜鵑(とけん/ほととぎす)月をかすむるほとり、まさに、
目に青葉 山ほととぎす 初鰹
初夏の景物(けいぶつ)、これにしかず。
もとより放射性物質のベクレル量おそるべきにせよ、一日(いちじつ)紅塵を去って、緑陰の神韻を訪(おとの)うべきなり。(笑)
けっきょく、6月に入って、菅 直人首相の早期退陣をもとめて、内閣の不信任決議案が提出されたが、これは否決された。
すると、こんどは、首相が早期退陣を否定したため、鳩山某が、
「不信任決議案が(議会に)出る直前には、<辞める>といっていながら、(議案が)否決されたら<辞めない>という。これでは首相ともあろうものが、まるでペテン師ではないか。ウソをついてはいけない。ウソをつくのは人間としての基本にもとる行為である」
と、コキおろした。(’11,6.3)
「宇宙人」が、人間をコキおろすのだからおもしろい。(笑)
菅首相は、鳩山宇宙人と会談した際、早期退陣を約束したといわれるが、国会で不信任決議が否決されると、たちまち、「早期に退陣を約束したおぼえはない」といいだした。
君子は豹変する。
これに対して、閣内からも異論が相次ぎ、野党は、不信任決議が否決されてショボンとしたが、こんどは、首相に対する問責決議案を提出するとか。(’11,6.4)
まあ、例によって、霞が関の一場のファルス。(笑)