ある人生相談。
テレビタレントになりたくて養成所に通っているのに、舞台の台本を読まされたり、発表会で舞台に出なくてはなりません。先生もテレビの人ではなく舞台の人です。出なくてはいけないのでしょうか。
――プロダクション系養成所 18歳 女
失礼ですが、きみがテレビタレントになれる可能性は絶無といっていいでしょう。
一日も早くその養成所をやめて、別の仕事(アルバイト)でもさがしたほうがいい。
テレビタレントになりたくて養成所に通っているのに、舞台の台本を読まされた、とこぼしているきみは、まったく不適格です。テレビタレント志望者に読ませるテレビ台本など、あるはずがない。バラエテイの構成台本など、いくら読んでもテレビタレントにはなれないのです。
発表会などの舞台に出ても仕方がない、と考えるだけで、きみがテレビタレントになれないことがわかります。どんなに小さな役でも、舞台を見ているひとには、きみの容姿、歩きかた、息づかい、手のつかいかた、ファッション・センス、健康、生理、きみに魅力があるかどうか、すべて一瞬で見届けるのです。
指導する先生がテレビ関係者ではなく舞台の人だそうですね。
現役のテレビの演出家が、そんな養成所できみたちを指導することなど考えられないでしょう。現場のADか何かがきみたちを指導するとして、何を指導するのでしょうか。
きみはどんな養成所に通ったところで、けっしてテレビタレントにはなれない。
もしタレントになれるとすれば、インチキな芸能プロダクションの「面接」をうけて、あられもないシーンを撮影されて、AVの女優になることぐらいでしょう。
こういう女の子を、ギョーカイではバッタというようですが。
もし私が相談を受けたら、こんなふうに答えるだろうな。