私がとりあげなかったテーマは、食べものと病気。
たまには食いものの話もしないといけないね。ただし、お惣菜の話。
きんぴらごぼう。
ゴボウを片手でつかんで、タワシでごしごしやる。綺麗になったヤツを、斜めにササ切り。歯がわるくなってきたから、タテに細切り。そいつをしばらく水にひたして、アクを抜く。
ニンジンも、おなじ。
フライパンでいい。お鍋にアブラをしいて、熱をくわえる。熱くなったら、水気をとったゴボウを放り込む。しんなりしてくる。そこで、ニンジンも投げ込む。いためているうちに、こっちもしんなりしてくる。
お砂糖をひと振り、ふた振り。ちょいと息をととのえて、ミリンを少々、お醤油、だし汁、まあ大さじに2杯ってところか。
シャキシャキしなきゃ、キンピラじゃない。だから、弱火でトロトロはいけない。
山に登っていた頃、アメリカ軍の放出品のフライパンでキンピラを作った。時間をかけずに豪快にいためる。ゴボウは前の晩にタワシでみがいたヤツ。雪に突っ込んで、アクを抜く。だしのミリン、醤油、だし汁は、フィルムのプラスチック容器にいれておく。歩いているうちに、よくまざって、味もねれてくる。
飯盒でメシを炊いていたから、このキンピラがお惣菜。飯盒の蓋でお湯をわかして、インスタント・ラーメンを1/3ばかり放り込む。これがスープ。七味をブチ込む。
コンニャクを刻み込むのもいいが、時間がないので2品ですませた。お砂糖のかわりに、ミソをまぜてキシメンを放り込めば、キシメンのミソ煮になるが、これは別のお惣菜。 ブタ肉のこまぎれ、トリのささみ、何を放り込んでもいい。雪の中から頭を出しているフキノトウもいいけれど、アク抜きがちょっとむずかしい。
雪山のきんぴらごぼうのおいしかったこと!