女性は結婚しなくても、幸福な人生を送ることができる。そう思う人は55%で、そう思わない人は39%という。(「読売」’08.8.27)
1978年の調査では、女性は結婚しなくても、幸福な人生を送ることができる、と考える人は26%で、これに反対の人は50%だった。
この30年で、結婚の意識が大きくかわってきたことになる。
ただし、人は結婚したほうがいい、と思う人は65%なのに、かならずしも結婚しなくてもいい、と考える人は33%。
5年前(’03年)には、結婚したほうがいい、と考えた人は54%だったので、じつに11%もふえている。つまり、結婚は望ましいと考えるようになっている。
私は、こうした調査にさして関心がない。ただ、社会的な格差がひろがっていて、経済的にむずかしい状況のなかで、こうした変化を見ることは興味深いと思う。
実際に、未婚率が男女ともに増大しているのだから、高齢化、少子化のすすむ日本の前途がきびしいことも見えてくる。
私は、前に書いたように、人はできるだけ結婚しないほうがいい、という考えをもっている。ただし、女性は、できるだけ一度は結婚したほうがいい、と考えている。
いずれにせよ、今後の結婚観の変化は、いずれ性観念の大きな変化を惹起すると私は考える。
確実なことは――今後の一世代にすぐれた女性作家がぞくぞくと登場してくること。