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 古典を読む力がない。残念としかいいようがない。

   おもかげの霞める月ぞやどりける 春やむかしの袖のなみだに  俊成卿女

 これも私の好きな歌のひとつ。
 俊成卿女の人生の起伏を思えば、「春やむかしの袖のなみだ」にも真実の傷みがこめられていよう。

   こひわびぬ心のおくのしのぶ山 つゆもしぐれもいろにみせじと

 こういう和歌にまったく心を動かされない。

   キミニチャリノッテカレタラボクニハモウ
        ハシルシカナイ キミノトコマデ
             ぴー(24歳)

   この星ではじめて走ったのはあなた
        私のもとから逃げ出すために
             ジョゼ(19歳)

 ある雑誌で見つけたケータイ短歌。
 NHKのラジオ番組「土曜の夜はケータイ短歌」の応募作という。こういう短歌なら、私にもわかる。