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 すばらしいことばを見つけると、つい自分の仕事に使えないものかなどと考える。ちょっとさもしい気がする。

 子どもの頃、銭湯に行くと、背中いっぱいに倶利迦羅龍王の御姿を彫りつけた、いなせな爺さんが一人や二人いたものだった。

 倶利迦羅紋紋。くりからもんもん。これは死語になっている。

 「からだに我慢まであって」。むろん、これも死語だろう。

 『夏祭浪花鑑』で、「團七九郎兵衛」のセリフに出てくる。戦時中、市村 羽左衛門がやったとき、六代目(菊五郎)が「三河屋義平次」だった。

 AVを見ていたら、若い女の子のからだに我慢まであって驚いたことがある。