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若い頃のバ-ナ-ド・ショ-は、三編の小説を書いて、出版社に送ったが、どれもすぐに送り返されてきた。
「今でも茶封筒の包みを見るとゾッとする」
と語ったことがある。
9年間にもらった原稿料が、たった6ポンド。
そのうち、5ポンドは、製薬会社のコマ-シャル・コピ-の原稿料だった。
バ-ナ-ド・ショ-でさえ、そういう時代があった。そう考えれば、原稿が売れなくてもあきらめがつく。

ノ-ベル賞をうけたとき、バ-ナ-ド・ショ-はいった。
「なんで、おれにそんなものをくれるのかね。きっと、去年、何もしなかったご褒美だろうな」