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冥王星が、太陽系の惑星から外されてしまった。可哀そうに。

プラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会は、惑星の定義をめぐって討議し、冥王星を惑星から格下げして、太陽系の惑星を8個とする最終決議案を採択した。(’06.8.24)
理由は・・・冥王星はほかの惑星と比較して軌道や大きさが異質で、冥王星を惑星とみとめないという。これまで幕内にいたのに、いきなり三段目に落とされたようなもので、冥王星はボヤいているかも知れない。
1930年に発見された「冥王星」は、わずか76年で、栄えある資格を剥奪されてしまったことになる。
とばっちりを食ったのは、冥王星の衛星「カロン」で、原案では12惑星に認定されるところだったのに、最終案では惑星の候補にもあげられなかった。

しばらく前に「冥王 まさ子」というペンネ-ムの女流作家がいた。他人のご趣味をとやかくいうつもりはないが、大仰なペンネ-ムに違いない。この方はいつもペンネ-ムにこだわっていたらしく、翻訳では別に2種類の名前を使っていた。
アナイス・ニンの翻訳のことで、一度だけ電話をかけてきたことがある。ひどく高飛車ないいかたで、「中田さんがおやりにならないのでしたら私がやりますから」という。私としては、むろん否やはない。長年、日本でアナイスを出したいと思って苦労してきただけに、翻訳してくださる方が名乗りをあげたのはありがたい。どうぞ、おやり下さい、と答えた。
私のいちばん苦手なタイプの女流だった。

あとで聞いたのだが、直接、アナイスのところに押しかけて行ったらしい。アナイスは彼女が翻訳することをよろこんだが、親しい友人には「へんな女」と語っている。これを聞いた私はおもわず苦笑した。

この女流作家が・・・「冥王星被錫出九大行星」というニュ-スを聞いたらどんな顔をなさったか。そんなことを想像すると、また苦笑したくなった。