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お日待ち。どうも近頃は聞きませんですナ。
お正月、お盆、お祭りは、大日待ち。あとノは小日待ち。
もともと仏教の教えにもとずいた風習でやんしょうが、ようするに休日。
十五夜、十七夜、十九夜、二十三夜、庚申さま、いろいろな日待ちがごさいましてナ。 ヤツガレ、ガキの時分、お月さまァノンノさまで、ちいさな手をあわせて拝んだものでさぁ。おさな心に、無病息災、罪障消滅、家門繁昌を願ったンでしょうナ。十五夜は阿弥陀如来さま、二十三夜は勢至如来さまがお姿をあらわしたまうッてんで。
お日待ち。戦後はすっかり変わっちまった。いいえ、アァタ、お正月、お盆、お祭りといった大日待ち、三月三日のお雛さま、五月五日、七月七日、九月九日といったお節句はなくなりませんヨ。さはさりながら、いまどき、怠けものの節句ばたらき(働き)がもの笑いのタネになるテナこたァない。(笑)
今の私、ですかィ。イヤァ、おそれいりやす。何を隠そう、毎日がお日待ち。ゲゲゲの鬼太郎さんとおなじで、毎日、楽しく暮らすことにしようナンテ。えへへ。
阿弥陀如来さまにおめにかかれる日を待っている。だから、お日待ち。(笑)
おあとがよろしいようで。