最近、ビデオで見た映画。「アメリカン・ブライド」。昔、見たのだが、何もおぼえていない。原作がマリオ・ソルダ-ティ。妻の兄が、ハ-ヴェイ・カイテル、その妻がステファニア・サンドレッリ。
イタリア人の大学教授。しずかな知識人。安レストランで働いているウェイトレスの「イ-ディス」に恋して、やがて結婚する。おやおや、どこかで見たことのあるテ-マだなあ。(すぐに「リタと大学教授」や「恋愛小説家」などを思い出した。)
妻の兄「パ-セル」は、主人公とは対照的で、実際的で、何につけ屈託がない。建築の現場監督。その妻「アンナ」はおどろくほど美貌。
主人公は結婚式ではじめて「アンナ」に紹介されたときから心を惹かれる。
何もかもありきたりの「メナ-ジュ・ア・トロワ」。そして不倫。
「イ-ディス」は夫と親友の不倫に気がついたが、すぐに脳腫瘍であっけなく亡くなってしまう。「アンナ」にも去られて孤独になった大学教授は、アメリカに帰化しておしまい。(おいおい、マジかよ? 安手なクロ-ジングだなあ。)
見たあとすぐに忘れてしまうような映画だった。こんな駄作でも登場人物それぞれの孤独感がにじみ出ているような気がしたのは、やはり俳優、女優がいいからだろう。
どこか一か所でも光っていればいい。それを「発見」するのが、映画を見る楽しみなのだ。