1998年3月下旬のこと。
東京まで1時間近く電車に乗る。たいてい眼を閉じているのだが、乗客の話が耳に入るときもある。
途中で、若い女がふたり乗ってきた。午後1時過ぎ。
エスニックふうの薄いペラペラの衣装、ひどく派手な原色。ふたりともかなりの肥満体で、まるでお相撲さんのような体型だった。はっきりいって、BUSU。
席につくなり話のつづきをしゃべりはじめたが、あたりかまわず笑いころげ、お互いに肘で突っつきあったり、傍若無人にふるまっていた。
話題はミュ-ジシャンのこと。私の知らないグル-プの誰かれの話ばかり。どうやらロックグル-プの追っかけらしい。
混んでいる車内で、若い女たちが楽しそうに好きな音楽の話をしているだけなら、別に咎められないだろう。しかし、話題は露骨にセックスのことばかりだった。
若い女が誰とセックスしようといっこうにかまわない。しかし、話のなかで、
「この前、XXとファックしちゃってさあ」とか、「XXのプリック、こんなノ。笑っちゃった」などと、隠語まじりで露骨な話をしているのにはあきれた。
女性が性的に自由であることはいい。しかし、電車のなかで声高に自分が寝た相手のことをあけすけに話す、というのはちょっと信じられなかった。
まるっきり羞恥心もなければ慎みもない、下司な女ども!