107

中国語を勉強したかった。記憶力が落ちているし、もともと外国語を身につける才能がないので、とうとうものにならなかった。
中国語を勉強したいと思った動機は、1992年、まだ有名ではなかったシャーリー・ウォンのCD、「執迷不悔」を聞いたせいだった。それからは、チェン・ミン(陳 明)、ナーイン(那 英)、リン・シューホワ(林 淑樺)と聞きつづけた。
私に中国語を教えてくれたのは、千葉大の大学院で教育学を勉強していた小姐と、人工知能を研究していた小姐だった。ふたりとも、たいへんな才媛で、人工知能を研究していた小姐は、卒業と同時に工学博士になり、現在も世界のトップレベルの研究をつづけている。教育学を勉強していた小姐は、千葉大を卒業と同時に、ロンドン市立大の大学院に留学した。私はふたりが去ったため中国語の勉強をやめてしまった。
シャーリー・ウォンは現在の王 菲である。