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埴谷 雄高がはじめて花田 清輝にあてて書いたハガキ。花田 清輝から借りた本にはさまっていた。文面のなかに「あなたは戦後文学の狂い咲きです」とあった。
その後のふたりは「戦後文学」を代表する思想家になった。
若い頃の私はふたりがはじめて会ったときも近くにいたのだが、そのときのことをなつかしく思い出す。
このハガキはふたりの全集にも入っていない。